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ギターのパワーコードとは
「パワーコード」は、コードのルート音と5度の音だけを演奏するコードフォームです。
通常のトライアド(三和音)コードから3度の音を抜いた形で構成されています。
そのため、別名「omit3(オミット3)」や「○5」とも呼ばれています。
(〇にはCなどルート音が入ります)
どんなジャンルでも使えて、様々なコードの「耳コピ」にも強い味方になってくれます。
アコギでもエレキでも20年近くお世話になってきたパワーコードのコードフォームの解説をいたします。
ギターパワーコード(オミット3、〇5コード)の特徴と使い方
パワーコードはとても便利なフォームです。
ポップスももちろん可能ですし、
パンクロックやメロコア、オルタナティブロック系などはこのフォームで多くの曲を演奏することが可能です。
(筆者もほんとうに長年お世話になっております)
調性の決め手となる「3度」の音がメジャー・マイナーに関わらず抜けているため、
使い方によっては、ダイアトニックスケールでは推測しきれない調性のあいまいな不思議な音色や浮遊感を狙った演奏をすることもできます。
(Cコードを例にあげますと、「ドミソ」の三和音から「ミ」の音が抜けている状態です)
メジャーキーでも切ない印象になったりマイナーキーでも重すぎない印象になったりと、
そのフォームのかんたんさに反して非常に深みのあるコードフォームでもあります。
譜面の表記上は「omit3(オミット3)」「〇5」のコード名で表記されることがあります。
(〇にはCなどルート音が入ります)
なにより耳コピをしてコードを探していく際にも大活躍します。
パワーコードを用いて大体のコードを推測していくことで、
正確なコードを探り当てていくことができます。
お手元に一冊はコードフォームの指板図がわかる本があると、
気になったものを確認ついでに関連コードも理解が深まりますのでおすすめです。
パワーコードの押さえ方とフォームの解説
パワーコードは基本のフォームとして、
6弦にルート音があるフォームと、5弦にルート音があるフォームがあります。
5弦にルート音があるフォームの場合は、
指板側の人差し指で鳴らさない6弦をミュートして余計な音をカットしてあげてください。
2本指で押さえるフォームと、
加えて「ルート音」に対しての「オクターブ違いのルート音」を一緒に押さえるフォームとがあります。
こちらの場合はルート音が二つ鳴るため、非常に音圧が出せます。
特にアコギの演奏の場合だと低音弦にかなり迫力が出てくれます。
バレーコードのフォームほど疲れずに演奏することができるのもうれしいですね。
「ルート音」と「5度」のパワーコードのフォーム
二本指で押さえるフォームです。
人差し指と中指を使って押さえます。
バレーコードのように人差し指をネックにひっつけることも必要ないため、
慣れるととても演奏に取り入れやすいです。
「ルート音」と「5度」と「オクターブ違いルート音」のパワーコードのフォーム
指3本で押さえるフォームは、
ルート音に対してのオクターブ音を加えたフォームです。
人差し指、中指、薬指(または人差し指と中指のみ)で押さえます。
オクターブ音とは、ある音の8度上の音程のことを意味します。
ドレミファソラシドで言うと、
「1番目のド」と「8番目のド」はオクターブ関係にあります。
各ルート音のパワーコードのフォーム表一覧
指板上のルート音を軸に、
すべてのコードでパワーコードを押さえることができます。
パワーコード6弦ルートのフォーム一覧
パワーコード5弦ルートのフォーム一覧
カポタストの使い方の解説記事に半音ごとの指板上音の変化の一覧表を掲載していますので、
よろしければご参照ください。
カポ 早見表まとめ【移調方法の解説】
パワーコードとオクターブ奏法との関係
「ルート音」と「5度」と「オクターブ違いルート音」からなるパワーコードのフォームから、
「5度」の音を抜くと「オクターブ奏法」のコードフォームになります。
ジャズのイメージがありますが、
こちらもさまざまなジャンルの伴奏やイントロのちょっとしたリフやメロディの演奏が楽しめます。
まとめ
オープンコードとFコード(バレーコード)に加えて、
パワーコードを身に着けると様々な曲のカバー演奏がとてもしやすくなります。
ギターコードは泳ぎ方や自転車の乗り方のように、
一度おぼえてしまうと長くつかっていくことができます。
また、他の派生コードも覚えやすくなるため、
ひとつずつ確実に覚えて引き出しを増やしていきましょう。