アコギでは開放弦を多用することでよりアコギらしい美しい演奏になるため、
チューニングがより大切になります。
最近ではスマホアプリでもチューナーがたくさんありますが、
より精度の高い小型の専用チューナーを持っておくと非常に便利です。
特に毎回のチューニングをより手軽にしてくれる「クリップ型のチューナー」がおすすめです。
この記事では演奏歴エレキとアコギ合わせて20年以上の筆者が、
クリップチューナー全般の解説をいたします。
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アコギのチューナーはクリップチューナーがおすすめ
クリップ式のチューナーは一般的に「ピエゾ方式」と呼ばれる、
楽器の振動を電気信号に変換することでチューニングをするタイプのチューナーです。
わたしがアコギを始めたころは音叉を使ったり、
チューナーを使ってもマイクで音を直接拾わせるタイプのものでしたので、
より便利に感じています。
- 振動で音を認識して合わせるため(ピエゾ方式)、音を拾わせる工夫が不要
- うるさいところでもチューニングできる
- シールドやケーブル類でギターを繋がなくても良い
- アコギのヘッドにつけっぱなしにでき、かさばらない
- 小さいのに機能が豊富
とにかく普段の練習に使いやすく、日々のチューニングのハードルを下げてくれます。
クリップチューナーの機能について
チューナーにはさまざまチューニングモードの種類があります。
ギタークロマチック・チューニング
クロマチック・チューニングは現在のチューナーで一番スタンダードなチューニング方法です。
クロマチックは「半音階」という意味があります。
かつてのチューナーはギター用なら6弦から1弦までのEADGBEの6つの音のみに反応してチューニングするものでしたが、
現在は1オクターブ内の半音すべても認識できるチューナーが大半になっています。
最初にギターかベースを選択するようになっている機種が主流ですので、まずギターを選択してからスタートします。
今鳴っている音を認識してディスプレイに表示してくれます。
真ん中に針の画像が来るとチューニング完了です。
ストロボ・チューニング
クロマチックチューニングより精密なチューニングが行えます。
クロマチックチューニングのときとはディスプレイ方法が変わります。
常時円状のメモリが回転して表示され、
チューニングが合いはじめると回転がゆるやかになり、完全に一致すると止まります。
ポリフォニック・チューニング
搭載されている機種が限られていますが、全ての弦を同時にチューニングできます。
チューナー界に革命を起こした、
TC ELECTRONIC社のPOLY TUNEシリーズに搭載されている機能です。
基本的にモードが多ければ多いほど高機能で高額になっていきます。
クリップチューナー/メーカー選び
メーカーで言うと、
- BOSS(ROLAND)
- KORG
- TC ELECTRONIC
あたりですと、価格帯も機能も選択肢も多く安心です。
※新型コロナウイルスの影響で欠品が多々ありますのでご注意ください。
チューナーの精度を決める「セント」について
チューナーの調律単位としてよく表記されている「セント(cent)」。
セントはオクターブを12分割したものを表しています。
ギター弾きには少し難しいのですが、
1オクターブはピアノの鍵盤上で白鍵5つと黒鍵7つで成り立っています。
この1オクターブの構成は、
C、C♯(D♭)、D、D♯(E♭)、E、F、F♯(G♭)、G、G♯(A♭)、A、A♯(A♭)、Bとなっています。
この1オクターブを1200で分割したものがと呼ばれています。
半音と半音の間は100セントとして認識されており(例:CとC#(D♭)の間は100セントとなります)、
「±1セント」の調律機能を持っている場合は1/100単位でチューニングが行えることを意味します。
クロマチック・チューナーでチューニングの際、
針が真ん中の頂点に来るところで±0になり、チューニングが合った状態になります。
左端に振れると-50、右端に振れると+50です。
「±1セント」の調律能力であればそこまで調整が効くということを意味します。
この数値が小さいほどより細かな調整が可能になります。
他の機能
半音下げや全音下げなど、5フラット程度まで対応しているものも多いです。
またピッチ(音程)の変更も大抵の機種が可能ですが、
ピアノの調律もよく440ヘルツでされており、正解的な規格として通っているため、
基本ピッチの440ヘルツから基本的変更しないでOKです。
まとめ
アコギの演奏ではエフェクトも最小限にとどめることが多く、
開放弦も多用するため、より演奏前チューニングが大切になります。
クリップチューナーを使ってチューニングの労力を減らしてギターそのものを楽しむ時間を増やしましょう。